いつ起こるかというのは予測できないんですけれども、最近のように保険料が下がっているのに、これを喜んで保険を売るという人が多くなってくれば、要注意だということです
2018年2月8日(木)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジマント 堀古英司さん
好調な雇用統計とか長期金利の上昇が理由という意見には反対なんですよね。その証拠に、今日、10年物国債の利回りは先週金曜日と全く同じ動きをしていますけれども、株は上がっているということですよね。10年物国債利回りというのはおおむね経済成長率を反映して動いています。要するに税制改革が実行されて、経済成長が3%に乗ろうという中、長期金利が上昇するのは自然な動きだと思います。好調な雇用統計とか長期金利の上昇はきっかけとするのはいいのですけれども、理由はこれではないと思います。
ここ1-2年積み上がってきたオプション取引によるものであると。オプション取引というのは市場で取引をされていて、保険で、株価の上下の動きをヘッジするような保険と考えていただければ結構です。これは買うことも売ることもできます。株価の値動きが大きい時は保険料は高くて、落ち着いているときは保険料が低いと考えていただければ結構なんですが、ここ数年、市場では保険を売る動きが盛んになっていました。ただ、市場では保険を買う人もいるということを忘れてはいけないわけなんですよね。この人たちは保険料をずっと払い続けて、何も起こらないと損をするので、いつか市場を動かしてやろうという動機が働くんですよね。きっかけは何でもいいんです。例えば、金曜日のように取引の薄いところを狙って、動かしてやろうというのが効果的だと思います。
最近のように市場で保険を売ってやろうという人がたまってくれば、これはマグマのようになって、いつか爆発するということです。いつ起こるかというのは予測できないんですけれども、最近のように保険料が下がっているのに、これを喜んで保険を売るという人が多くなってくれば、要注意だということです。
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