伸びは鈍化していますが、今後も市場拡大の傾向が見込まれる中で、大手による優良クラフトビールメーカーへの買収や投資が活発化するのではないでしょうか
2018年2月22日(木)Newsモーニングサテライト
マキシム・グループ 久野誠太郎さん
1月中古住宅販売件数は市場予想に反して減少となり、4カ月ぶりの低水準となりましたが、これは税制改革による2018年からの住宅ローンの税控除額が引き下げられるための駆け込み需要からの反動や在庫の不足が指摘されているので、マーケットへの影響も少なかったと考えています。
金融引き締めによる影響から30年住宅金利は4年ぶりの高水準まで上昇しています。2013年の4.6%を超える金利上昇時には半年ぐらいで中古住宅販売が10%ほど落ち込みました。しかし、現在は当時と比べて消費者の信頼感も強く、失業率も当時の7%前後に比べて、今は4%台と雇用も安定していることから、金利上昇による住宅需要への影響は軽微であると考えています。
アメリカのビール業界では2017年の売上高、販売量がともに横ばい状態が続く中、市場シェアの高いバドワイザーやクアーズなど国内プレミアムブランドが落ち込んでいます。そうした中で、ビール市場を下支えしているのがクラフトビールです。
ビール市場の1076億ドルの内、クラフトビールは235億ドル、約22%を占めるようになっています。醸造所も90年代には300未満だったものが、2017年には6000を上回るまで増加しています。しかし、人気を背景にした急成長期を終えて、クラフトビール市場は成熟してきた兆候を見せており、成長率も一時の二ケタ成長からは陰りが見られます。
既に大手ビール会社のアンハイザー・ブッシュ・インベブは人気ブランドを多数持つクラフト・ブリュー・アライアンスと生産や販売で業務提携を結んでいます。日本のキリンやサッポロもアメリカのクラフトビールメーカーとの業務提携や買収を行った事例があります。伸びは鈍化していますが、今後も市場拡大の傾向が見込まれる中で、大手による優良クラフトビールメーカーへの買収や投資が活発化するのではないでしょうか。
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