政治的に脅しに使うのはこれからもあり得るでしょうけど、実際にできるかどうかというのは完全に別の問題だと思います
2018年3月8日(木)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタルマネジマント 堀古英司さん
コーン氏辞任の影響は直感的にはダウで2%ぐらい、4百数十ドルのインパクトかなというふうに思いましたけれども、今日、一時350ドル下げていますので、もしかしたら、これで短期的に終わったかもしれません。後任の人の有力な名前も挙がってきていますし、この影響は短期で済むと思います。30分ほど前からS&P500指数はプラスに転じています。
マーケットというのは経済の先行指標ですので、マーケットを単に知っているのだけではなくて、マーケットに精通していて、経験している人が経済の司令塔にいたことはマーケットにとって安心感があったのですけれども、関税の問題はメディアで大きく報道されますが、大した問題ではなくて、そのことのためにコーン氏が辞任せざるを得なかったのは非常に割に合わないし、残念だと思います。不幸中の幸いは一番トランプ政権の経済政策で難しい、ハードルが高いとみられた税制改革がもう通っているということなんですよね。その点においては、コーン氏の貢献、非常に大きかったと思います。ただ、これから始まるとみられるインフラ投資ですね、こういうのは政治家がやるとバラマキになってしまいますけれども、コーン氏のような投資家の立場でやってくれる人がいれば、インフラ投資は非常に成功したと思うんですが、その点では残念だと思います。
関税問題は政治的な意味合いがほとんどで、メディアが経済的な意味はそれほどないのに騒ぎすぎだと感じています。まずトランプさんがいきなり言い出したようなイメージがあるんですけれども、アメリカは貿易赤字国で、歴代の大統領は必ず貿易赤字の問題に着手しています。もし貿易赤字がなければ、過去4年間のGDPは0.2から0.7%押し上げられたというのがわかると思います。歴代の大統領はこれに着手するのは当然だと思います。
経済の影響もほとんどないと思います。というのは、影響というのは消費者や輸入者が受ける不利益から政府の関税収入や生産者が受けたメリットの差額の部分なんですけれども、その差額だけというのと、鉄鋼の輸入自体がそれほど大きくないので、ほんのわずかな影響だということです。
関税が経済を非効率にするというのは誰でも知っていることです。その上に貿易黒字国がこれをやると言い出したら、自分で自分の首を絞めることになります。貿易が減って、自分の首を絞めますので、合理的な判断をする限りはこれはあり得ないと思います。政治的に脅しに使うのはこれからもあり得るでしょうけど、実際にできるかどうかというのは完全に別の問題だと思います。
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