本来は設備投資に消極的な傾向の強い1-3月期に巨額な資金が設備投資に回されたということは成長サイクルがさらに長期化することを期待させます
2018年5月22日(火)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ 森本裕貴さん
相場は膠着感が強いですが、投資家心理はそんなに冷えていないとみています。そのバロメーターとして中小型株のみで構成されるラッセル2000指数に注目しており、本日まで4日間連続で最高値を更新しています。このことは投資家の買い意欲が衰えていないことを指示していると考えます。
足元では米中貿易摩擦懸念やドル高、原油高など海外展開を積極的に行っている大企業ほど影響を受けやすい不透明要因が多いためです。その結果、消去法的に投資家の物色が中小型株に向かっているという構図です。
不透明要因が上値を抑える一方で、大型株の指数が上昇していくには1株利益、EPSの伸びが不可欠です。実はその条件を満たすサインが出始めています。減税による余剰資金の活用で、1-3月期における自社株買い額と設備投資額は歴代最高ペースでした。自社株買いで発行済み株式数が減少することと設備投資によって将来の利益見通しが引き上げられることはいずれもEPSの増加につながります。特に本来は設備投資に消極的な傾向の強い1-3月期に巨額な資金が設備投資に回されたということは成長サイクルがさらに長期化することを期待させます。この循環がうまくかみ合っている以上、大型株に資金が戻ってくるタイミングはそう遠くないと考えています。
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