戦略石油備蓄放出は大統領令で実施できるため、実現性が高く、短期的な原油価格の押し下げ材料としてインパクトは大きいと思います。そのため、当面、上値は75ドル程度を見ています
2018年7月26日(木)Newsモーニングサテライト
三井住友アセットマネジメントNY 曽根良太さん
7月に入り原油輸出ターミナルで障害を抱えていたリビアの輸出が再開された事やOPECの原油生産量が増加しているとの報道などを受けて原油価格は下落基調となりました。足元でやや変動が大きくなっているのはトランプ大統領が政治的な圧力を強めていることが要因だとみています。
トランプ大統領が今やりたいことは中間選挙を前に消費に悪影響を及ぼしかねないガソリン価格の上昇を抑えることで、そのためにサウジに増産を要請するなどしています。一方で、イランへの制裁強化も同時に進めています。原油相場にとってはサウジへの増産要請は下げ材料、イランへの制裁は上昇材料であり、それぞれの材料が出るたびに価格が振れるというわけです。
例年、夏場明けまでは需要が高まる時期のため、原油価格は下げにくい傾向があり、65ドル程度を下値の目途と見ています。一方で、原油価格が70ドルを上回る局面ではトランプ大統領は戦略石油備蓄放出というカードを切ってくる可能性が高いと思います。これは大統領令で実施できるため、実現性が高く、短期的な原油価格の押し下げ材料としてインパクトは大きいと思います。そのため、当面、上値は75ドル程度を見ています。
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