ネット販売が台頭する中で、これらのブランドはそれぞれの販売戦略を見直すことで、差別化を図り、市場シェアの拡大を図っています

2018年8月16日(木)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

米国みずほ証券　兼松渉さん

メーシーズの決算は1株利益と売上高がともに市場予想を上回り、既存店売上高も予想に反して増加しました。さらに2018年の業績見通しも上方修正されています。第3四半期に向けて粗利益率が低下するとの見通しが示されたことで、株価は下落しましたが、全体的には良い決算であったと考えています。

コーチを傘下に持つタペストリー、そしてマイケル・コースも２桁の増益となりました。これら好決算の背景には２社に共通している点があります。まずひとつはアウトレット店舗などにおける値下げを大幅に減らすことで利益率の確保が可能となっているという点です。また、もう一つはブランド・ポートフォリオの拡充と事業の多角化に成功しているという点です。

タペストリーは複数のブランドを持っていますが、それぞれの特徴を明確にすることで、幅広い客層に受け入れられるアパレル大手となっています。今回は去年、買収したケイト・スペードの既存店売上高が市場予想を上回り、業績に貢献しました。また、マイケル・コースも参加の高級靴ブランド、ジミーチュウが貢献し、業績見通しを上方修正しています。ネット販売が台頭する中で、これらのブランドはそれぞれの販売戦略を見直すことで、差別化を図り、市場シェアの拡大を図っています。