入院患者に使用する医薬品のコストが病院予算に大きく影響を与えるといわれる中で、自社生産のジェネリックの導入でコストが削減できれば、業界全体や患者にとってもメリットが大きいと考えています
2018年9月12日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 近下篤子さん
先週、病院を経営するHCAヘルスケアなど7つの企業が協力してジェネリック医薬品を製造するCivica Rxを立ち上げると発表しました。医薬品メーカーとして当局から許可を得て、まず病院で使用される14種類のジェネリック医薬品を作る計画で、早ければ来年中に販売を開始する見通しです。
供給不足とそれに伴う価格上昇に対応することが目的です。成熟しつつあるアメリカのジェネリック医薬品市場は厳しい競争環境の中でメーカーの数が減ったほか、製造の遅れや安全性の問題なども響き、供給が追い付いていない状況です。そのため、低価格であることが魅力のジェネリックも一部の製品は徐々に価格も上昇しています。
確かにノウハウや生産設備がないため実現には時間がかかります。しかし、ジェネリックは長期にわたる臨床試験が必要なく、新薬と比べると開発のハードルは低いと考えられます。また、経営トップにバイオ大手アムジェンの元幹部を迎え、参画企業も当初の4社から7社に増えたことで、初期投資の費用負担も軽くなります。入院患者に使用する医薬品のコストが病院予算に大きく影響を与えるといわれる中で、自社生産のジェネリックの導入でコストが削減できれば、業界全体や患者にとってもメリットが大きいと考えています。
« セクターウェイトが小さくなる情報技術が売られ、大きくなるコミュニケーションが買われるといったセクターファンド間での資金シフトが起こる可能性が高く、セクターごとの値動きが通常よりも高くなる可能性もあります | トップページ | 各社ともタッチパネル注文システムなどの導入などで人手不足に対応するための投資を行ってはいますが、まだ十分とは言えず、多少コストがかかっても福利厚生の充実という対応を取る必要があるようです »
「Newsモーニングサテライト」カテゴリの記事
- アルコール飲料に新たな動き(2022.10.07)
- アメリカ小売決算の注目点は?(2022.10.06)
- アメリカ株価上昇の背景は?(2022.10.05)
- アメリカ中間選挙 市場の影響は(2022.10.04)
- アメリカ金融大手 決算見通し(2022.09.30)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 入院患者に使用する医薬品のコストが病院予算に大きく影響を与えるといわれる中で、自社生産のジェネリックの導入でコストが削減できれば、業界全体や患者にとってもメリットが大きいと考えています:
« セクターウェイトが小さくなる情報技術が売られ、大きくなるコミュニケーションが買われるといったセクターファンド間での資金シフトが起こる可能性が高く、セクターごとの値動きが通常よりも高くなる可能性もあります | トップページ | 各社ともタッチパネル注文システムなどの導入などで人手不足に対応するための投資を行ってはいますが、まだ十分とは言えず、多少コストがかかっても福利厚生の充実という対応を取る必要があるようです »
コメント