個人情報の取り扱いなど規制面での風当たりが強まる中で、ハードウェア事業に参入し、年末商戦に勝負をかけるフェイスブックとしてはこれまでのビジネスモデルから一歩踏み出した戦略であるとみています
2018年10月17日(水)Newsモーニングサテライト
米国みずほ証券 兼松渉さん
今年はAIスピーカーにディスプレイが付いた端末が注目されています。先日、フェイスブックがポータルという新製品を発表しましたが、すでにアマゾンはエコー・ショーの新型機、アルファベットはグーグル・ホーム・ハブを発表しており、大手3社による激戦になるとみています。
アマゾンは会員になれば見放題となるプライム動画などを使って、プライム会員の誘い込みを狙い、また、アルファベットは主力サービスであるユーチューブなどをリビングルームに持ち込み、広告収入を増やす狙いがあります。これらはいずれもこれまでの戦略の延長線上だとみています。一方、フェイスブックの端末ではネットフリックスの動画を見られず、なんとフェイスブックのニュースフィードも見られません。主な機能は利用者同士の動画チャットとなります。
フェイスブックの利用者同士のコミュニケーションを促進するという本来の目的に立ち返って、エンゲージメント、つまりハマり度をアップさせる戦略だとみています。しかし、それだけではありません。この端末はフェイスブックにとって初めてのハードウェアとなります。個人情報の取り扱いなど規制面での風当たりが強まる中で、ハードウェア事業に参入し、年末商戦に勝負をかけるフェイスブックとしてはこれまでのビジネスモデルから一歩踏み出した戦略であるとみています。
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