SEC委員長は上場企業数の減少を懸念していて、上場のチャンスが増えることになるLTSE構想には追い風になるものと考えています
2018年12月12日(水)Newsモーニングサテライト
野村グループ 田部井智春さん
現在、アメリカでは投資家の短期志向が企業経営に与えるマイナスの影響を抑えるために四半期ガイダンスの廃止を求める動きが出ていますが、これと同じような意図を持つロングタームストックエクスチェンジ、長期投資証券取引所を作るという構想がシリコンバレーで検討されています。
想定される上場企業は長期的な成長を目指して資金調達を行いたいスタートアップ企業などです。考案者のエリック・リース氏はスタートアップ企業のマネジメント手法などを提唱している人物で、LTSE構想においてシリコンバレーの有名経営者から出資を多く受けています。ほかの取引所と異なる点としては上場企業が長期目線で投資を呼び込むために保有期間の長さに応じて1株当たりの議決権を増やす仕組みを導入したり、経営陣が短期志向にならないように役員報酬を短期業績に連動させないように構想されています。
新しい取引所の設立はSEC、証券取引委員会の承認が必要ですが、委員の一人が創業者や早期に投資した投資家ほど大きな議決権を握ることができ、後から投資をした株主には不利になるという課題を指摘しています。SEC委員長は上場企業数の減少を懸念していて、上場のチャンスが増えることになるLTSE構想には追い風になるものと考えています。
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