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米中摩擦で中小型株軟調

2019年5月23日(木)Newsモーニングサテライト

SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大関千尋さん

半導体など特定のセクターが大幅に下落しているものの、S&P500指数全体では5月初旬から約3%安と、過去に通商協議が緊迫化した局面と比較すると小幅な下落にとどまっています。ただ、今回の下落には別の特徴があります。
S&P500の小型株で構成されるラッセル2000の推移を比較すると、昨年、貿易戦争が激化した際には全体が下げる中でも外需への依存度が低く、その影響を相対的に受けにくい中小型株への資金流入が見られました。しかし、今回は中小型株も軟調となっており、5月初旬以降は全体に比べて下げ幅が大きくなっています。
長引く米中貿易戦争の影響が実体経済に波及している可能性を示していると言えそうです。リセッション入りを懸念する向きこそ少ないものの、鉱工業生産は今年に入って減少基調となっているほか、ISM製造業景気指数の新規受注も4月に大きく低下しており、先行きに対して強気になりにくい状況です。米中協議進展のきっかけと意識されるG20は6月末とまだ時間があることから、その間、アメリカ経済がモメンタムの悪化に耐えられるかどうかは注視する必要がありそうです。

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