ヘルスケア逆風の影響
2019年5月30日(木)Newsモーニングサテライト
東海東京証券アメリカ 手塚理恵さん
米中問題の陰に隠れて、第2四半期に入ってから下げが目立っているのがエネルギーとヘルスケアです。エネルギーは原油価格の下落、ヘルスケアは国民皆保険を目指すメディケアフォオール法案が話題になったことが影響したとみられます。
オバマケアによって公的医療保険の加入が増えた結果、健康保険の加入率は民間保険と併せて90%台と皆保険に近い状態です。国が運用する公的保険に国民全員が加入することを目指すメディケアフォオールは既存の民間保険のシェアを奪うと懸念されていますが、コストの面などから実現は非常に難しいとされ、保険加入がすでに広がる現状では民主党支持者への宣伝効果はあっても、実際のインパクトはそれほどありません。
薬価引き下げについては選挙に向けて超党派で実現する可能性があり、高額な薬を有する製薬会社にとっては注意が必要です。ただ、実はトランプ政権になってから薬価の高騰はすでに抑制されています。また、薬価が医療コストに占める割合は10%に満たず、医療費削減という点でみれば、小さいもので、ヘルスケア業界全体に対する影響はあまりないと考えています。
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