ウーバーがヘルスケア進出
2019年6月26日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 近下篤子さん
先週、企業向けにヘルスケアサービスを提供するグランド・ラウンズという企業との提携を発表しました。グランド・ラウンズは現在、企業の従業員が体調不良の際に保険でカバーされる最適な病院や医者を紹介し、予約まで取るサービスを行っていますが、ウーバーとの提携によって従業員の病院への移動もサポートすることになります。
アメリカでは病院を予約したのに時間になっても姿を現さず、結果としてキャンセルになってしまう比率が全体の3割に達しているとされます。その原因の一つとして、交通手段の不足が挙げられていて、年間360万人が信頼できる移動手段がないために予約した時間に病院に行くことができないとの調査もあります。ウーバーはこのような状況を改善すべく、去年、ウーバーヘルスという事業を立ち上げ、病院などが患者に代わってウーバーを予約できるサービスを提供しています。
一部調査では1回の予約のキャンセルによる病院や医者側の損失は平均して200ドル程度とされ、年間の機会損失が1500億ドルの達します。病院などと手を組み、利用者などの通院をサポートする取り組みはウーバーなど配車サービス企業の交通インフラとしての地位を高め、医療向けサービスを拡充する中で、収益安定化のカギとなりそうです。
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