中国企業狙い規制強化の法案
2019年6月13日(木)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大関千尋さん
5日に共和党のマルコ・ルビオ上院議員をはじめとする超党派のグループはアメリカの証券取引所に上場している外国企業に対して、アメリカの企業と同じ規則に従うことを要求する法案を提出しました。ルビオ議員はウォールストリートジャーナルへの寄稿の中で、今回の法案のターゲットが中国企業であることを明確に示しています。
現在のアメリカの証券取引所に上場している中国企業は中国の法律に基づいて監査書類の書類が制限されています。今回の法案では監査報告書の全面開示を求め、一定期間内に要件を遵守できなければ、上場を廃止するとしています。ルビオ議員は会計情報へのアクセスを制限する中国政府の姿勢は不正へのリスクを高めるとし、中国企業がアメリカで上場したいのであれば、透明性と説明責任のためにアメリカの法律と規制を守る必要があるとしています。
アメリカの規制当局は長い間、外国の上場企業に対する監視強化を提唱しているほか、今回の法案が超党派の支持を得ていることから、成立に向けて動きやすい状況にあると言えそうです。これまでの貿易や知財の問題とは異なる新たな火種として米中間の対立が強まる展開には警戒が必要であると言えそうです。
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