長期投資家は米株保有拡大か
2019年8月30日(金)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大関千尋さん
今月に入ってVIX指数は前の月から平均でおよそ4割上昇するなど不確実性が増す中、一部の投資家は市場から資金を引き揚げている状況が確認できます。投資の待機資金とみなされるアメリカのマネー・マーケット・ファンドには今月、851億ドルの資金が流入し、総資産は3兆3600億ドルとおよそ10年ぶりの高水準となっています。
1兆ドル規模の資金を運用するノルウェーの政府系ファンドは先週、投資配分を見直し、アメリカ株の保有を最大1000億ドル増やすことを財務省に提案しました。彼らは投資のベンチマークとして時価総額加重の指数を採用しているため、見直しが実現すれば、マイクロソフトやアップル、アマゾンといった大型ハイテク銘柄を中心に追加投資をする可能性が高いとみられます。
アメリカ株の長期的な優位性です。ノルウェーの政府系ファンドが財務省にあてた書簡では長期投資家は一時的な要因による価値の低下については懸念する必要はなく、過去25年のリスクとリターンのバランスを見ると、アメリカが最も優れているとしています。不確実性の高まりを警戒する動きも見られる一方で、一部の長期投資家はアメリカ株の保有拡大に向けた動きを着実に進めています。
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