世界的に資金調達が活発に
2019年9月11日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 𠮷田拡司さん
先週1週間の投資適格級の社債発行金額は世界で1400億ドルを超え、週間ベースで過去最高を記録しました。中でもアメリカでの発行金額は700億ドル以上と全体の半数を占め、約2年ぶりとなったアップルやウォルトディズニー、キャタピラーなど数十社が資金調達を行いました。
直近では30年物のドイツ国債利回りが一時マイナスに沈むなど世界では利回りがマイナスの債券が急速に増えており、全体のおよそ4分の1を占める状況です。国債より利回りの高い投資適格級の社債は投資家を魅了し、特に相対的に高金利であるドル建て社債への需要は強くなっています。また、現金を大量の保有するアップルがこのタイミングで社債を発行したことはいかに低い調達コストが企業にとって魅力的であるかを示しているといえます。
利払い負担軽減や年限の長期化を目的とした借り換えが中心です。ただ、アップルなど一部企業は資金を自社株買胃や配当金などにも割り振るとしており、徐々に株主還元を後押しする動きにつながりそうです。来週のFOMC以降、追加緩和観測が一段と高まることになれば、社債発行を通した株主還元の動きが一層強まるとみています。
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