航空機の停滞 長期化も
2019年9月24日(火)Newsモーニングサテライト
東海東京証券アメリカ 手塚理恵さん
実は737MAXの運航停止でダメージを受けているボーイングだけではなく、競合のエアバスを決して良好とはいえない状況です。今年に入って、エンジンの不具合などを理由に受注のキャンセルがあり、出荷が受注を上回る需要不足の状況が続いています。
受注が減っている理由として、ほかにもリース会社の航空機の発注の手控えがあります。これまで格安航空会社などからの強い引き合いもあり、積極的に発注をしてきたリース会社ですが、このところリース料の低下が止まらず、発注を控える動きに転じています。本日、イギリスの旅行大手、トーマスクックが破産しましたが、傘下にある航空会社からリース会社に機体が返還されることになり、こうした動きも発注の手控えになっているようです。
737MAXの運航再開が発表されれば、ボーイングの株価にとって多少のプラスにはなると考えます。しかし、最大顧客のアメリカの航空業界は米中貿易問題などもあり、需要の先行きに不透明感が残っている状態です。エアバスもボーイングからの顧客がシフトしても対応が難しいとみられ、根本的な需要改善がみられない限り、両社の株価の調整が長期化する可能性もあるのではないかと考えています。
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