カード決済アジアで急拡大か
2019年10月9日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 近下篤子さん
VISAやマスターカードなどが手掛けるカード決済金額は今後も世界で拡大が続く見通しです。特に所得増加が見込まれるアジア太平洋地域での成長が目覚ましく、2017年からの10年間で4倍以上に拡大すると予想されています。
ただし、新興国では外国企業に対する規制が多く、普及の足かせとなっています。例えば、去年、インドでは決済に関するデータを国外に持ち出すことを禁止されたため、マスターカードはインドでの投資を増やし、決済処理をインド国内で完結させる拠点を構える方針です。また、ベトナムでも個人情報保護の観点からクレジットカードなどの個人情報の国外持ち出しが禁止されたほか、中国では国内のカード決済サービスを外資企業にも開放すると数年前に発表したにもかかわらず、大きな進展がありません。
ただ、先週、インドネシアがアメリカ企業に対して決算関連の規制を緩和することで、去年年末に合意していたと一部で報じられました。これまでVISAなどは現地企業を手を組む必要がありましたが、アメリカは交渉の中でインドネシアに対する関税の優遇策を維持する代わりに、このルールの撤廃を最優先事項として求めたようです。決済業界によるロビー活動がトランプ政権の対外交渉に結び付き、成果を挙げた形です。
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