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軟調なヘルスケア株に期待?

2019年10月15日(火)Newsモーニングサテライト

野村グループ 田部井智春さん

ヘルスケアセクターのパフォーマンスは年初来プラス3.9%とS&P500指数全体のパフォーマンスを大きく下回っています。背景にはサンダース上院議員が提出した国民皆保険制度法案やトランプ大統領による薬価引き下げなどの動きといった政治的な要因があります。ただ、セクター内にも強弱があり、細かく見ていく必要がありそうです。
ヘルスケアセクターを構成する6つのサブセクターの中でも政治的な要因を受けやすいとみられる医薬品、ヘルスケアプロバイダーなどの低迷が目立つ一方、ヘルスケア機器やライフサイエンスツールなどはS&P500指数とほぼ同等のパフォーマンスと健闘しています。これらは政治的な影響を受けにくいことに加え、ポートフォリオを組む上で、ヘルスケアセクターを保有しておかなければいけない機関投資家の受け皿になっているのではないかと考えられます。
大統領選が本格化する中で、政策アピールとしての国民皆保険や薬価引き下げというワードは今後も頻繁に出てくると思われ、こうした環境がしばらく継続するのではないかとみています。一方で、ヘルスケアセクター全体としては景気後退が意識される局面でも売り上げやキャッシュフローが持続的に伸びていく企業が多く、現在のような政治的な要因が重石となっているタイミングでは買いのチャンスではないかと考えています。

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