なぜ取引所運営株が堅調
2019年11月13日(水)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大塚祐貴さん
代表的な銘柄としてニューヨーク証券取引所の親会社であるICEインターコンチネンタルエクスチェンジやナスダック、先物やオプションを中心とするCMEグループなどが挙げられますが、過去のパフォーマンスはS&P500指数を上回る動きとなっています。
取引所企業の収入源の一つは取引に対する手数料で、市場環境が不安定な局面では取引が活発になって、取引所の収入も増えることになります。特に去年はVIX指数の急上昇を背景に、市場が大きく変動したため、好調な株価につながったと考えられます。ただ、長期的に見ると、指数連動のパッシブ運用の拡大を背景に、取引量は減少傾向で、必ずしも今後の見通しが明るいわけではありません。
取引に関するデータを分析し、そのデータをサブスクリプションの形式で機関投資家などに配信するという別の収益源を確立しています。例えば、ICEの部門別収入内訳をみると、取引量をベースとする部門の収入は四半期ごとに変動するのに対し、サブスクリプションをベースとする部門の収入は安定的に増加しています。すでに幅広い企業で採用されているサブスクリプション型の事業モデルが取引所運営企業の収益の安定化につながるとみられています。
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