アメリカIT 金融サービス進出の狙い
2019年11月27日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 𠮷田拡司さん
ペイパルが買収するのは価格比較サイトを運営するハニー・サイエンスです。このサイトでは興味のある商品の購入希望金額を設定すると、実際に値下がりした時に通知をしてくれます。ペイパルは今回の買収によって単なる売買のデータだけではなく、消費者がどのくらいの価格であれば、購入に至るのかなどを探ることができ、より詳細なお金の使い方を分析することが可能になります。
フェイスブックが今月発表した自社の主要アプリで使用できる決済、送金サービス、フェイスブックペイもその一つです。お金の使い方を把握することで、これまでのプロフィールや投稿内容に基づいたターゲット広告と比べ、より消費につながる形で広告を打つことが可能になります。グーグルが金融大手シティと提携して、銀行口座サービスを開始することも細かい消費者分析が狙いの一つかもしれません。
厳しい中でもこうした金融サービスに取り組む背景には広告ビジネスを強化するアマゾンの存在があるとみています。本業が買い物サイトの運営であるアマゾンはもともと消費者の細かいお金の使い方をデータとして持っていて、ここに対抗するうえで、金融サービスへの進出が重要な戦略になると考えています。
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