景気敏感株の成長に注目
2019年12月18日(水)Newsモーニングサテライト
野村グループ 田部井智春さん
ファクトセットの集計によれば、2020年末のS&P500指数の予想1株利益、EPSは19年比約10%増となっています。ただ、EPSの伸びについては来年の第2四半期以降加速していく見通しであり、第1四半期については業績が相場を下支えするというよりは投資家センチメントの変化による相場展開が続くとみています。
エネルギーや資本財、素材など景気敏感セクターの利益成長の伸び率が顕著であり、これらが全体のEPSの押し上げ要因となる見通しです。四半期ごとに見て見ると、景気敏感セクターの利益成長率は今後3四半期の間は公益や不動産などディフェンシブセクターに後れを取るものの、来年第3四半期からは上回ることが予想され、来年後半の株価上昇に寄与すると考えられます。
仮に景気敏感セクターの利益回復の見通しが立たない場合は株価上昇が鈍くなる可能性が高くなります。景気敏感セクターの利益成長の予想が伸び悩み、ディフェンシブセクターの利益成長を上回れない局面に入った時には市場全体の利益成長予想が後退し、結果、株価が下落する流れとなりました。株安の早期警戒サインとなっていることから全体の方向感を見るうえで注目しています。
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