サウジアラムコ上場 影響は
2019年12月11日(水)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大関千尋さん
11日にサウジ証券取引所でサウジアラムコ株が取引開始となります。企業価値は1兆7000億ドルと評価され、取引が開始されれば、時価総額はマイクロソフトやアップルを抜いて、世界最大となる見通しとなっています。
まず、配当目当てのほかの石油メジャー株からアラムコ株へのローテーションは限定的となりそうです。当初、アラムコは上場以降の5年間に年間最低750億ドルを配当に振り向ける方針を示していて、インカム収入を得たい投資家からの注目を集めるとみられていました。しかし、企業価値が一部の市場予想を上回る1兆7000億ドルと評価されたことで、配当利回りは4.4%程度とエクソンモービルの5%を下回る水準になる見込みです。
アラムコ株は新興国の代表的な株価指数であるMSCIエマージングワールドインデックスに組み入れられる予定ですが、株価指数の算出に使う浮動株の時価総額で考えると、アラムコ株の割合は指数全体の0.4%程度に過ぎません。同様に世界の主要石油メジャー7社に占めるアラムコの割合も浮動株の時価総額では2.5%程度と指数組み入れに伴う石油メジャー株の売りは軽微となりそうです。
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