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アメリカ株主訴訟増加の背景

2020年1月31日(金)Newsモーニングサテライト

東海東京証券アメリカ 手塚理恵さん

アメリカ株主訴訟増加の背景
過去10年間で株主からの企業に対する訴訟は約2.5倍に増加しています。大きなところでは個人情報の流出、オピオイド、セクハラなどがあり、特に事案が報道されて株価が下落した場合に訴訟が起きています。和解には何億ドルという金額が掛かることも少なくありません。
ただ、これらの訴訟に関する費用はほとんど保険でカバーされているため、実際の負担が大きいのは保険会社となっています。例えば、ウェルズ・ファーゴは2019年に2億4000万ドルで和解した経営幹部に対する訴訟がありましたが、これは全額保険でカバーされました。しかし、こうした事例が増えることで保険をかける際のコストが大きく上昇しており、この点は企業の負担です。
昔から訴訟は多くありましたが、2018年以降は連邦裁判所だけではなく、州ごとに同じ内容の訴訟が起きていることが理由の一つとして挙げられます。そこで例えば、デラウエア州の最高裁判所では以前のように株主訴訟を連邦裁のみに限定できるように検討しており、3月に結果が出る予定です。これが認められれば、金銭的なコストだけではなく、多大な時間と人的パワーも節約できるため、動向に注目しています。

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