アメリカ半導体企業決算の注目点
2020年4月22日(水)Newsモーニングサテライト
米国みずほ証券 川尻賢弥さん
アメリカ半導体企業決算の注目点
台湾の半導体受託生産大手、TSMCが先週の決算で発表した見通しに注目しています。TSMCは次の4-6月期について、新型コロナウイルスの影響で、モバイル需要が弱いとしながらも、5Gインフラ投資や高性能コンピューティング向け製品の強さが支えになるとしています。また、個別の設備投資額も下方修正することなく、従来の数字を据え置いています。
TSMCは半導体受託生産の市場シェアの半分以上を有し、その業績はテクノロジー需要の強さを測る一つのバロメータとみなされています。今回、先行きが見通しづらい中でも、TSMCが前向きな姿勢を崩さなかったことは製造装置メーカーなどその他の半導体関連企業にとってもポジティブといえるでしょう。
今年初めに電子機器のアップルがTSMCへの半導体の発注を拡大しています。今年秋にアップルが発表するとみられる新しいiPhoneは新型コロナウイルスの影響から、発売が延期されると報じられていましたが、今回のTSMCの決算から考えると、新型iPhoneの販売が大幅に遅れることは想定しにくいでしょう。短期的なスマートフォンの需要は弱いようですが、年間を通じて需要が後ずれしただけと考えれば、長期投資の観点から注目できるとみています。
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