米大統領選 市場はどう動く
2020年11月4日(水)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタル・マネジマント 堀古英司さん
米大統領選 市場はどう動く
変動率指数を見ると先週末時点で38という非常に高い水準まで上がっていたんですね。つまり選挙前とはいえ、心配し過ぎの水準だと思います。歴史的に見ると大統領選挙前でもせいぜい20前後、2016年でも22とか、その辺までしか上がっていないわけで、今回、特別、投資家は気にしているんだなと。選挙は一応今日で終わりますので、結果はどのくらいで出るかわからないですけれども、終われば、時間の問題でいつかはこの不透明要因は去ると、そういう動きを先取りしているんだと思います。
今回は郵便投票が多いという特別な要因がありますので、市場はもう結果がすぐに判明しないという可能性も実は織り込みつつあるんですよね。明日、結果が判明するという予想が一番多いんですけれども、その後は結構バラツキがあり、平均を取るとだいたい1週間後、来週の火曜日、水曜日ぐらいなんですよね。ですので、市場としてはその辺までは結果が出なくても織り込んでいるけれども、11月半ばを過ぎて、結果が判明しないようだと嫌気し始めるかなという感じですね。
市場が注目しているオッズがあるんですけれども、それによるとバイデン氏の勝利を60%織り込んでいる感じです。ただ、選挙後、市場に一番影響するのはバイデン氏の政策、株式市場に影響しそうなので、この確率を見るには議会との組み合わせが一番大切だと思います。
バイデン氏は法人税率とキャピタルゲイン税率の両方の引き上げを提唱していますので、これ両方実施されると株式市場にとってはマイナスなんですけれども、ただ、全部民主が取ったとしても、それで決まりではないんですね。厳密にいうと上院で51、2議席で過半数を取っても、これはたぶんまだ成立しなくて、上院での勝利も圧勝でないと成立しないので、この確率が今、高いんですけれども、株式市場が本当に嫌気するかなというともう少し確率は低いと今、みています。
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