アメリカ量的緩和を長期継続へ
2020年12月17日(木)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ 森本裕貴さん
アメリカ量的緩和を長期継続へ
FRBが現在の資産購入プログラムをいつまで行うのかというフォワードガイダンスを強化したことです。このこと自体に特段のサプライズはありませんが、足元の市場ではワクチンの早期普及期待に伴う先行きへの楽観論が強まり、FRBがいつまで緩和を続けてくれるのかを気にし始めていました。そんな中、今回のガイダンスで雇用の最大化と物価の安定という抽象的な目標をしましたことで、緩和長期化への期待をつなぎ、市場にショックを与えませんでした。さらに購入する国債の年限の長期化というカードを温存し、追加緩和の可能性を残しました。これにより感染のさらなる拡大など今後の短期的リスクに対応することが可能になり、こちらも市場に安心感を与えたと考えています。
株価が最高値圏にある時のFOMCではその後の株価が波乱含みの動きとなることが多々ありますが、今回の反応は冷静でした。金融緩和が長期化し、低金利が続くとの期待から、ITを中心とした成長株が買われただけではなく、FRBが積極的な金融緩和を続ける以上、議会指導部も追加経済対策を早期にまとめねばならないだろうという思惑から、景気敏感株も買われました。投資家の心理が楽観に傾いており、しばらくは株価上昇が続きそうです。
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