アルケゴス投げ売りの先行き
2021年3月30日(火)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大関千尋さん
アルケゴス投げ売りの先行き
今回、アルケゴスキャピタルはレバレッジを最大8倍まで高めていたと報じられています。このヘッジファンドは特に大きなリスクを取ることで知られていますが、低金利で株価が最高値圏で推移する中、ほかのヘッジファンドも同様にレバレッジを高めていることは否定できません。今回の一連の出来事はゲームストップの時のように個人投資家によるヘッジファンドのポジションを狙った投機的な動きがきっかけとなった恐れがあります。ほかのヘッジファンドに対して同様の投機的な動きが出てくる可能性も警戒が必要です。
既にモルガンスタンレーやドイツ銀行、UBSグループなどがアルケゴスとの取引があったと報じられていますが、全体像が明らかになっていないため、さらに多くの金融機関に損失が及び、売りが広がる可能性に注意の必要があります。こうした中、SEC、証券取引委員会は一連の騒動を受けて、状況を監視しているとの声明を出しました。今回、アルケゴスが大きくレバレッジを効かせた投資を行うことができたのは金融機関が数十億ドルの与信を行ったためだと報じられています。過剰流動性相場が続く中、金融機関のリスク管理に焦点が集まることになれば、金融規制強化の議論につながる恐れもあるかもしれません。
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