コロナ下の金融株 振り返る
2021年4月15日(木)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタル・マネジマント 堀古英司さん
コロナ下の金融株 振り返る
新型コロナウイルスの感染拡大は金融機関にとってトリプルパンチでした。長短金利差が縮小し、収益悪化懸念が広がったほか、株主還元策も凍結され、不良債権の増加が懸念される状況でした。しかし、ワクチンの開発などにより、今度はこれらすべてが回復するトリプルリカバリーが見込めると申し上げました。実際に長短金利差は今年2月から急速に拡大、3月にはFRBが金融機関の株主還元策の規制を解除する方針を示しました。そして、今日、発表された金融決算では積み過ぎた貸倒引当金が戻し入れられており、不良債権増加の懸念も後退したことが明らかになっています。これらも好感され、株価も大幅に上昇してきました。
大きな上昇が期待できる局面はもう過ぎたと思います。ただ、これだけ上昇しても、一部の金融株の来年予想ベースの株価収益倍率はまだ10倍前後と市場平均の半分程度です。おそらく投資家の間に金融危機の記憶が残っていて、金融株に高い評価を与えないようになっているのが要因と思います。このような投資家心理は時間がたてば変化していくものです。今後は時間の経過とともに、改善していく展開を予想しています。
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