ソフトウェア企業に注目
2021年4月22日(木)Newsモーニングサテライト
米国みずほ証券 兼松渉さん
ソフトウェア企業に注目
3月の生産者物価指数では未加工品の価格が前の月と比べて9.3%上昇したのに対し、完成財は1.3%の上昇にとどまりました。つまり原料コストの上昇分が販売価格に転嫁されておらず、その間に挟まれる企業の業績が圧迫されていることを裏付ける内容となっています。そのため今回の決算シーズンではこういったコスト増を顧客に転嫁できる企業、つまり価格設定力がある企業に注目しています。
マイクロソフトやアドビなどソフトウェア関連企業に注目しています。まずこの業界はコモディティなど原料価格増の影響を受けにくいというのがひとつ。それに加えて、これらの企業はそのブランド力や市場シェアなどから価格設定力が強いためなんですね。また、ソフトウェアサービスは定額制、サブスクリプションで提供されることも多く、安定した収益基盤を背景に高い利益率を確保できることがメリットです。アメリカの調査会社、IDCのデータによると、今年1-3月期の世界のパソコン出荷台数は前の年からおよそ55%増となりました。これは米国みずほ証券の予想である25%を大きく上回る水準です。こういったパソコン需要増は巣ごもりや在宅勤務の動きが広がった2020年、過去の話と思われていたこともあり、ややサプライズ感があります。また、アフターコロナに向けても、ハードウェア需要が引き続き旺盛とされたことはソフトウェア市場の見通しを考えるうえでも好材料であると考えています。
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