アメリカ 物価上昇 株価への影響は
2021年5月21日(金)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ 森本裕貴さん
アメリカ 物価上昇 株価への影響は
物価の上昇は金利の先高観をもたらします。金利が上昇すると、株式と比較して債券の投資妙味が高まり、債券に資金が流入しやすくなるため、株式市場のバリエーション、すなわちPERの許容余地を狭めます。その結果、割高なPERを持った株式ほど売られやすくなる。足元で成長株の下落が大きいのはそのためです。一方で、株価はPERとEPS、すなわち1株当たり利益によって構成されています。S&P500構成企業の前年比のEPSの伸びは今年はプラス35%、来年はプラス12%と成長が続くことが予想されています。仮にPERの許容余地が縮小しても、EPSが堅調に伸びるのであれば、株価が下落し続けるということはありません。
営業キャッシュフローマージンは営業キャッシュフローを売上で割って求める指標で、企業が本業からいかに効率的に現金を稼いでいるかを示すものです。この指標が高い企業は金利上昇によって資金調達のコストが上がった場合でも、本業への影響が少ないといえます。また、効率的に現金を稼げることは業界内で競争優位性が高いことの裏返しでもあります。例えばIT企業の平均マージンは28.9%ですが、クレジットカード大手のVISAは47.8%、マイクロソフトは42.4%と平均値を大幅に上回っています。このような企業が金利の先高観が意識される相場の中で魅力的だと思います。
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