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中国 国家備蓄の放出 相場に影響は?

2021年6月23日(水)Newsモーニングサテライト

野村グループ 草田裕紀さん

中国 国家備蓄の放出 相場に影響は?
中国当局が22日発表した詳細によると、来月5日と6日に銅2万トン、亜鉛3万トン、アルミニウム5万トンが放出されます。放出は3月ごろから噂になり、先週16日には近く複数回に分けて放出すると発表されていたため、市場にはある程度織り込まれており、本日の反応は限定的でした。銅先物の投機筋のポジションを見ると、2月下旬から買い越しポジションの縮小が続いています。FRBの経済政策の正常化が意識されたほか、中国当局が投機的な動きを牽制する姿勢を示したことも要因です。買い越しポジションは先週のFOMC後にさらに縮小したとみられ、コロナの拡大後では最低水準に近い状況です。ただ、世界的な需要の伸びを受けて、商品価格が押し上げられてきたため、価格の低下は続きにくいとの指摘もあります。
FRBはインフレの過熱を懸念するスタンスに変わってきているほか、来月発表のCPIは前年が大きく落ち込んだことによるベース効果が小さくなるなど、物価上昇の懸念は落ち着きやすい地合いになると考えています。また、7月中旬から第2四半期の決算が本格化します。S&P500構成企業の増益率は前年比61.9%となると予想されている一方、景気敏感株などを中心にサプライチェーンの混乱などによるコスト増が懸念されています。こうしたことから、1株利益を比較的安定して稼げる大型ハイテク株などのグロース銘柄が相対的に優位な展開を想定しています。

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