ミーム銘柄の熱狂再燃か
2021年6月4日(金)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大塚祐貴さん
ミーム銘柄の熱狂再燃か
株式市場全体では最近、小動きの展開が続いていることもあって、短期的な投機資金の矛先が映画館大手のAMCやゲーム販売店のゲームストップなど一部の銘柄に集中し、乱高下しています。ネットの掲示板などで話題となり、個人トレーダーの間で人気の高いこうした銘柄はミーム銘柄という呼び名が定着し、月に向かう、トゥザムーンの合言葉とともに、買いを呼び掛けるような投稿も見られます。合言葉にはどこまでも値上がりするようにという願望が込められていて、1月下旬から2月にかけて見られたゲームストップ株を中心とする熱狂の再燃となるのか、今後の動向が注目されています。
個人トレーダーは現物だけではなく、コールオプション、予め決められた価格で購入する権利を利用して、こうしたミーム銘柄に投資しているとみられています。アメリカ市場全体のコールオプションの取引高の推移はミーム銘柄を中心に足元で取引高が増え、ゲームストップ株の乱高下が話題となった1月終わりから2月の水準に迫る勢いとなっています。こうしたオプション取引の増加は裏付け資産である株式市場の変動を大きくします。売り手側がオプション取引での損失を限定するため、現物株を売買する動きなどが出るためで、これはVIX指数を上昇させる要因となり得ます。VIX指数は足元ではまだ落ち着いていますが、再び20の節目を上回ってくると、市場全体にとって悪影響となる可能性があり、警戒が必要とみています。
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