アメリカ サイバー攻撃対策加速

2021年7月15日（木)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

米国みずほ証券　兼松渉さん

アメリカ　サイバー攻撃対策加速
このところ大規模なサイバー攻撃やハッキングによる被害が相次いでいることもあり、アメリカの企業がサイバーセキュリティをさらに強化する動きがみられています。12日にはマイクロソフトがサイバーセキュリティ企業のリスクＩＱを買収することで合意したと発表。また、バイデン大統領も先週、ランサムウェア、身代金要求型ウイルスを用いた攻撃の阻止をロシアに求めたばかりです。
米国みずほ証券が先月、アメリカ企業のおよそ100社のサイバーセキュリティ責任者などを対象に調査を行ったところ、2021年のサイバーセキュリティ強化のための予算は前の年から平均で18％増となる見通しが示されました。アメリカで5月、石油パイプラインがサイバー攻撃を受け、操業を停止したことなどが企業が予算を増やすきっかけとなっています。最近多発しているサイバー攻撃を受けて、当社の予算を引き上げるとの回答は全体の89％に及びました。また、バイデン大統領がサイバーセキュリティ対策の強化を目指す大統領令に署名したこともあり、企業のサイバーセキュリティ責任者は予算の確保に向けて、取締役会や経営陣を説得することがこれまで以上に楽になっているという面もあるようです。また、今後のために官民の連携強化が必要との声も聞こえています。こういった中で、サイバーセキュリティの関連企業ではクラウドストライクやパロアルトネットワークスなどに注目しています。