集合住宅の需要回復に注目
2021年8月5日(木)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大塚祐貴さん
集合住宅の需要回復に注目
アメリカでは新型コロナによる在宅勤務の増加を背景に都市部から郊外への移住がひとつのトレンドになりましたが、足もとではオフィス勤務が徐々に再開していることから、ニューヨークなどの都市部には若年層を中心に人が戻ってきているようです。こうした中、昨年落ち込んだ集合住宅の家賃は上昇傾向にあり、集合住宅に特化したREIT、不動産投資信託の指数は年初来でS&P500を大幅に上回るパフォーマンスとなっています。
背景には住宅価格の高騰があります。郊外への移住ブームが続く中、5月と6月の中古住宅価格の中央値は前の年から20%以上上昇し、過去最高となりました。この結果、住宅の購入ではなく賃貸を選ぶ人が増え、集合住宅の需要が高まっています。また、新型コロナの影響が深刻だった去年に賃料を値下げして結んだ賃貸契約の期間がまだ残っているため、今後、契約の更新を迎えるタイミングでは家賃を引き上げる動きが広がるとの期待も集合住宅REIT指数を後押ししています。新型コロナのデルタ株の感染が拡大傾向にあり、都市部への人の流れが止まる可能性もありますが、足元の集合住宅の需要改善がどこまで続くか注目しています。
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