アメリカ ごみ収集・廃棄物処理に注目
2021年8月4日(水)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 𠮷田拡司さん
アメリカ ごみ収集・廃棄物処理に注目
ゴミ収集・廃棄物処理のウェイストマネジメントとリパブリックサービシズ、両者の株価は長期にわたって堅調に推移しており、足もとでも上場来高値を連日のように更新し、S&P500をアウトパフォームしています。アメリカの廃棄物処理業界は寡占状態で、競合他社が少ないため、料金を値上げしやすく、景気の拡大期はもちろん、後退期においても企業としての耐久力があるとされます。また、北米での廃棄物処理の市場規模は2019年の2080億ドルから2027年までにおよそ1割拡大し、2293億ドルに達すると推定されています。経済活動の正常化に伴い、廃棄物の回収量が回復しているほか、金属などコモディティ価格の上昇で、リサイクル需要が高まっていることも株価を支えています。
ウェイストマネジメントとリパブリックサービシズは回収したごみから発生するメタンガスを燃焼させて発電する事業も手掛けており、リサイクル事業と併せてESG投資の観点からも高い評価を得ています。ただ、足もとでは人手不足による人件費の増加などマイナス材料も存在します。さらに新型コロナのデルタ株の感染拡大により、アップルやグーグルなどのようにオフィスの再開を延期する企業が増えてきています。オフィスや学校などの回収量は今後、回復することが期待されていただけに、感染拡大の状況次第で株価は一時的に足踏みする場面もありそうです。
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