アメリカ 小売り最大手の決算分析
2021年8月24日(火)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子さん
アメリカ 小売り最大手の決算分析
アメリカの小売り最大手の決算から業界の先行きが見えてきます。ウォルマートの5-7月期決算はアメリカ国内の既存店売上高が前の年から5.2%増加し、1株利益も14%増えた1.78ドルと市場予想を大きく上回りました。ネット通販の売上は6%の増加と前の年から伸びが大幅に鈍化しましたが、これは経済活動の再開で実店舗への客足が回復したことや前年がコロナによる巣ごもり消費で97%伸びたことの反動とみられます。経営陣は9月の新学期に向けた商戦が良好なスタートを切ったことや今年後半も食品や日用品のシェア拡大が続くとの自信から通期の業績見通しを引き上げています。
商品の供給制約です。通常ですと今の時期、アパレル売り場は季節を先取りして、すっかり秋ものに変わりますが、今年は入れ替えの遅れが目立っています。生産基地であるベトナムなどでの新型コロナ、デルタ株の拡大や輸送用コンテナの不足による供給制約の問題は年末商戦まで続くとの見方もあり、年後半は商品の調達能力が小売業界の明暗を分けるカギとなりそうです。ウォルマートは船舶のチャーターや早めの入荷などで最大手ならではの購買力を見せ、サプライチェーンを確保しています。コロナショックからの回復の過程では小売業界に限らず、大企業の優位性がますます鮮明になりそうです。
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