後払い決済BNPL広がるか
2021年9月1日(水)Newsモーニングサテライト
米国みずほ証券 川尻賢弥さん
後払い決済BNPL広がるか
アファームとの提携によりアマゾンで50ドル、およそ5500円以上の買い物をした場合、クレジットカードなしで分割払いができるようになります。クレジットカードのような厳しい信用審査はなく、支払いの延滞料金もかかりません。こうした後払い決済サービスはBuy Now Pay Later、BNPLと呼ばれ、小売り大手が相次いで導入しています。ウォルマートはすでにこのサービスを導入しているほか、アップルも近く端末代金の後払いを可能にする計画だと報じられています。
元時点で返済能力を超える買い物をして借金が膨らむ人が増えるなどのリスクは限定的と見ています。アメリカの若者の間ではクレジットカード離れをいった状況が見られます。学生ローンなどを抱えているため、家計を管理しやすいデビットカードを使う若者やクレジットカードを持つのに必要な信用スコアが足りない若者も増えています。このような若者にとってBNPLはクレジットカードの代わりとなり、家電やテレビゲームなど少し背伸びすれば買えそうな比較的少額の分割をするニーズのほうが高いと見ています。今後もし、消費者金融市場の健全性を損なうリスクがあれば、規制が強化される可能性もありますが、今は後払い市場の成長性を評価したいところです。現在は主にネット通販で利用されていますが、今後は実店舗でもサービスが拡大していく可能性があり、市場規模は2028年に現在の4倍程度まで拡大すると予想されています。株式市場でも引き続き注目が集まりそうです。
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