景気減速でも注目の業界は?
2021年9月14日(火)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ 森本裕貴さん
景気減速でも注目の業界は?
ペット市場です。ペットに対する消費は景気変動の耐性が強いためで、そう考える理由は2点あります。1点目はペットを飼う消費者層の構造です。アメリカでは20代半ばから40代前半のミレニアル世代がペットを最も飼育しています。そして、ペットへの消費額はミレニアル世代を中心とした若者ほど高いことが明らかになっています。もともとペットを飼うのは比較的余裕のある層とされますが、今後はペット飼育層がペットへの支出を惜しまない層へと一段とシフトし、さらに景気変動への耐性を増すと考えます。
二つ目はコロナの影響です。外出制限で対人コミュニケーションが減ったことで、ペットに癒しを求めるトレンドが強まり、昨年時点のアメリカにおけるペット飼育世帯比率は初めて70%に達し、前の年から3%も増加しました。もちろん経済再開とともに、このペースは今後鈍化すると予想します。しかし、重要なのはペットの絶対数が既に増えたことです。ペット消費はその命が続く限りなくなることがない究極のサブスクリプション。しかも時間が経つほどペットは高齢になり、勝つ愛着が涌くために消費金額が自ずと増えるという特殊性を持っており、関連市場の拡大につながります。
ペット向け事業のみを行う企業は非常に少ないため、市場で注目される企業はいつも同じ顔ぶれです。例えば、動物用医薬品で世界シェアトップのゾエティス、そして、動物用医療機器トップのアイデックスラボラチリーズです。長らくこの2社の寡占状態でしたが、2年前の新規上場を果たしたペット用品専門のEコマース企業、チューイーも高成長を遂げており、注目しています。
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