アメリカ 物流大手決算を読み解く
2021年9月24日(金)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大塚祐貴さん
アメリカ 物流大手決算を読み解く
フェデックスは21日引け後に発表した6-8月期決算では人手不足による人件費の増加などを背景に調整後の営業利益率が前年から1.7ポイント低下し、6.8%となりました。フェデックスは配送料の引き上げも発表していますが、コストの増加を完全には相殺できない可能性が嫌気される中、翌22日の株価は9.1%の大幅安となりました。
アメリカでは足元、求人件数が採用件数を大幅に上回っており、労働市場の逼迫が続いています。今月上旬、政府による失業給付の上乗せがすべての州で終了したことで、雇用が回復することが期待されていましたが、新型コロナの流行が続いていることもあり、回復は鈍いようです。フェデックスの決算はこうした環境が企業の収益性を圧迫していることが確認できる内容でした。アメリカでは11月から年末商戦シーズンを迎えます。アマゾンやウォルマートに加え、ターゲットやメーシーズなどの小売大手は繁忙期に備え、合わせて数十万人規模の人員を増やす計画だと発表しており、逼迫する労働環境の中で人材を確保できるか注目しています。一方、長引く人手不足により企業は効率化のため設備投資を増やす可能性があり、デジタル化を後押しするテクノロジー企業にとっては追い風になるかもしれません。
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