アメリカ 自社株買いが活発に
2021年9月21日(火)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 土屋亮さん
アメリカ 自社株買いが活発に
一般的に自社株買いは株価の上昇につながるとされています。企業が自社の株式を買い戻した後に償却すれば、市場に流通している株式数が減少し、1株当たりの利益や資産価値が増加するためです。S&P500企業が今年に入ってから発表した自社株買いの計画額は合計で5120億ドルを超えています。新型コロナの感染拡大前である2019年の水準は下回っているものの、2020年のおよそ3000億ドルからは大幅に増加しています。去年は多くの企業が新型コロナによる不透明感から手元資金の確保に走り、自社株買いは減少しましたが、足もとでは余裕を取り戻す企業が増えています。直近ではマイクロソフトが14日、取締役会が最大600億ドル、およそ6兆5400億円の自社株買いを承認したと発表、前回、2019年の400億ドルの規模を上回ることなどが市場で好感されました。
アメリカの株式市場は足元では過剰債務で資金繰り不安が強まる中国恒大集団をめぐる懸念やアメリカの債務上限問題など様々な悪材料がありますが、その中でも自社株買いを実施する企業はバランスシートが健全で、今後、自社株買いを発表されると見込まれる企業の株価は底堅く推移する可能性があります。実際に過去12カ月に発行済み株式数が5%以上純減した銘柄で構成されるETF、上場投資信託は年初来でおよそ23%上昇し、ナスダックやS&P500を上回るパフォーマンスを見せています。個別ではこのETFの組み入れ上位銘柄であるネットセキュリティ関連のフォーティネット、ソフトウェア大手のオラクル、Eコマース関連のイーベイなどに注目しています。
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