アメリカ ストライキ今後も増加?
2021年10月26日(火)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 土屋亮さん
アメリカ ストライキ多発の影響は?
コーネル大学労働アクショントラッカーによると賃金引き上げに関するストライキは今年に入ってから172件が確認されています。10月は35件発生しており、年間ベースで今年最多となっています。経済再開に伴う物価高に賃金上昇が追いつかない中、賃上げなど待遇改善を求めるケースが増えていることが背景にあります。直近では農業機械大手のディアや食品メーカーのケロッグの従業員がストライキに入り、工場が閉鎖する事態になりました。ストライキが長期化すれば、工場閉鎖により農業機器や食品の供給制約に拍車がかかります。そうなれば、関連製品の価格上昇につながり、インフレ圧力が高まる可能性があるとみられています。
アメリカ ストライキ今後も増加?
人手不足が深刻化する中、労働需給のひっ迫を背景に労働者は一段と良好な条件を引き出そうとしており、今後もストライキが増える可能性があります。また、連邦議員が来年11月の中間選挙をにらむ中、民主党は票の取りこぼしがないよう、支持基盤である労働組合よりの姿勢を強める可能性もあり、ストライキ参加労働者の勢いが増すのではないかとみられています。2019年にストライキが発生した自動車大手、ゼネラルモーターズは関連コストの増加により、業績が短期的に押し下げられたものの、賃上げや多額の一時金支払いなど新たな労働協約を結び、従業員と和解し、企業基盤に強化につながったとしています。人件費増加による企業への影響は懸念されるものの、長期的な成長に向けた対応が期待されています。
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