アメリカ 債務上限問題 株価に影響?
2021年10月1日(金)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタル・マネジマント 堀古英司さん
アメリカ 債務上限問題 株価に影響?
最近の10年物国債利回りを見ると上昇の要因は一部で言われているインフレ懸念ではなく、実質金利の上昇によるものであることがわかります。10年物国債利回りと10年物実質金利の推移を見ると、ほぼ連動していることが明らかです。要するに債券市場の需給バランスが崩れたことによる金利上昇であって、その意味では債務上限問題が影響しているという結論になります。
過去、債務上限の引き上げをめぐる協議が難航したのは2回あります。1回目は2011年で、S&P500指数の7月の高値から10月の安値までの下落率は18%を超えました。ただ、当時のアメリカ国債が格下げされたことが大きく影響していますので、今回はこのケースには当てはまらないと思います。しかも2011年は年末にかけて15%近く上昇しています。2回目は2013年で、株式相場は時折微調整したものの、1年を通じて上昇しました。総合して考えると、株式は債券のように償還期限のない、いわば永久証券であるため、いずれ解決する債務上限問題は直接的にはほとんど関係ないといえます。ただ、債務上限問題が債券市場に影響を与えてしまった場合は相対的な株式の評価が変わってくるため、短期的に株式市場にも影響を与える可能性が高く、今回はそれに当てはまっていると言えると思います。そして、逆に債務上限問題が解決して債券市場が正常化すれば、株式相場も元に戻ると考えるのが妥当だと思います。
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