予想PERは割高?割安?
2021年10月6日(水)Newsモーニングサテライト
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカ 大塚祐貴さん
予想PERは割高?割安?
株価下落に伴ってS&P500の予想PERは低下してきており、足もとでおよそ20倍と昨年5月以来の低水準となっています。予想PERは株価÷予想EPS、1株利益で算出されますが、輸送費や人件費などコストの増加が企業利益を圧迫する懸念が高まっている中、これまで相場の支えであったEPSの増加期待も足元で剥落してきています。このため、このPER20倍という水準をまだ割高と見るか、割安とみるかが重要と考えています。
確かにS&P500の予想PERは過去10年平均で16.6倍、過去20年平均で15.6倍ですので、現在の20倍という水準は長期で見ると割高です。ただ、一般的に低金利環境では高いPERが許容されるとみなされます。足元で長期金利は上昇しつつあるものの、歴史的には依然低水準にあることから、金利との比較でPER20倍は必ずしも割高とは言えません。債務上限問題やインフレ持続懸念など市場の不安材料は多々ありますが、10年債利回りが足元の1.5%前後の水準で維持されれば、PERの下げ止まりが意識され、相場の下落基調も落ち着く可能性もあります。
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