上場したリビアンの注目点は？

2021年11月12日(金)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

大和証券ＣＭアメリカ　シュナイダー恵子さん

上場したリビアンの注目点は？
リビアンはテスラが牛耳る高級セダン領域を避け、ピックアップトラックの分野にフォーカスしたＥＶメーカーです。
2018年のＬＡ自動車ショーで完成度の高いピックアップトラックを発表し、その性能やコンセプトの将来性に当時のアマゾンのＣＥＯだったベゾス氏が惚れ込み、出資した経緯を持ちます。
リビアンはアメリカでの生産から撤退した三菱自動車のイリノイ工場を格安で買収し、量産体制を整たほか、ＥＶバッテリーは韓国のサムスンＳＤＩと提携しています。
また、洗練されたデザインや大容量のバッテリーを搭載して、オフロードを物ともしない強靭な走りを実現したことが強みといえそうです。
ピックアップトラックは収益性が高く、今後、自動車メーカー同士の競争が激しくなると予想されます。
ただ、ガソリン車のピックアップトラックの大御所であるフォードも電気自動車で先行するテスラも電動ピックアップトラックの開発が遅れていて、供給面ではリビアンが先頭ランナーです。
リビアンはすでにアマゾンから10万台の配送用バンの発注を受けていて、来年末までに1万台を納車する計画です。
足元までの業績が赤字で、業績の評価ができない点は初期のテスラと同様で、先ずはピックアップトラック分野で確固たるシェアを築いていけるかが重要です。
今週はテスラ株が急落しましたが、投資家がリビアンの株を買う資金を捻出するため、テスラ株を売ったとの見方が出ています。
アメリカで過去6番目に大きいＩＰＯだっただけに、インパクトがありました。