アメリカ 高値圏で注目の企業は
2021年11月4日(木)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ 森本裕貴さん
アメリカ相場 高値更新をどう見る?
注意が必要です。S&P500は10月4日の安値から前日までに7.6%上昇していますが、この間の上昇寄与度を予想EPS、1株当たり利益と予想PER、株価収益率に分解すると、EPSの増加分は1.1%しかありません。残りの6.5%はPERの拡張によってもたらされました。PERは投資家の期待値を指しますから、10月以降の株価上昇は期待値先行型ということが言えます。
確かに7-9月期の決算の増益率予想は決算が本格する前の10月8日時点の29.6%から10月29日には39.2%まで切り上がりました。しかし、この間に2022年通期の増益率予想は9.3%から7.7%に下方修正されています。人手不足やサプライチェーンの混乱に伴う人的、物的コストの増加や先行きに対する不透明感はまだ晴れていない状態です。
アメリカ 高値圏で注目の企業は
ズバリこの環境下でも予想EPSは右肩上がりに増えている企業です。代表例はマイクロソフトやセールスフォースドットコムといったソフトウェア企業です。ハードウェア企業などと比べ、サービスの開発や販売にかかるコストが低いほか、サービスを定額で顧客に提供する継続課金型のビジネスモデルが中心で、顧客基盤が強固なため、利益が変動しにくい。そのほか意外なところでは旅行予約サイト、ブッキングホールディングスが該当します。パンデミックで業績が急激に落ち込んだ後、ワクチンの普及と各国の渡航制限緩和という追い風を受けて、EPSの改善トレンドが加速しています。このようにEPSが伸びている企業であれば、今後、何らかのきっかけで期待感が後退した場合でも、株価が相対的に堅調に推移しやすいと考えます。
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