アメリカ ハイテク株 年末の動きは

2021年12月17日(金)Ｎｅｗｓモーニングサテライト

米国みずほ証券　川尻賢弥さん

アメリカ　ハイテク株　年末の動きは
年末の株高が期待できるとすれば、鍵を握るのはやはりハイテク株だと見ています。
本日の下落に関しては前日に大きく上昇した反動と決算が嫌気されたアドビが急落しているためだとみられます。
ナスダックは11月19日に付けた最高値から今月14日までにおよそ5％下落しました。
新型コロナのオミクロン株の出現などでリスク回避ムードが広がり、バリエーションが高いIT、ハイテク株など成長株のポジションを落とす動きが続いたためです。
一方、10年債利回りは今月3日に1.3％台まで低下、1.7％を付けた秋口から比べると、成長株にとっては好ましい環境のはずですが、従来ほど買われておらず、株価の割高感は薄れています。
金利上昇リスクが意識される中でも、業績に実績のある優良株に投資したいという意欲が高まるため、大型ハイテク株を中心とした成長株の動向には注目できます。
また、パウエル議長は前日、利上げはテーパリング終了まで行わないとの考えを示しました。
金融政策をめぐる不透明感が薄れ、視界が明るくなった感じもあります。
10年債利回りが3月につけた1.77％を超える上昇をすれば、警戒感が出てくると思われますが、今の金利水準であれば、年末のラリーから取り残されたくないとの考えにつながりやすいと考えています。