アメリカ 今年の年末商戦 どう見る?
2021年12月10日(金)Newsモーニングサテライト
大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子さん
アメリカ 今年の年末商戦 どう見る?
アメリカの消費は高所得者の動向が大きく左右しますが、今は株高や不動産価格の上昇により資産額が増えている中で、コロナの長期化で旅行にいけない分、消費の余地は大きく、年末商戦での消費意欲も強いと思います。
アドビの調査によると、先月25日の感謝祭から29日のサイバーマンデーまでの5日間のネット通販の売上は前の年から1.4%の減少でした。
ただし年末商戦はどんどん前倒しされていて、11月1日から29日で見ると、前の年と比べて11.9%の増加と好調です。
サイバーマンデーの値引き率は電子機器で12%、スポーツ用品が8%でした。
去年は2割以上値引きされていたので、それほど大きなディスカウントではなかったのですが、高額商品が売れていることやインフレを背景に客単価は13.9%上昇しています。
年末商戦は前倒しの効果により前半は好調でしたが、後半に入り一部の商品でサプライチェーンの問題による在庫不足が深刻化しています。
衣料品大手のGAPが先月発表した8-10月期決算は入荷遅延による在庫不足が響き、最終赤字となりました。
11-1月期の見通しでは年末商戦に向けたサプライチェーン対策として空輸を追加するコストをおよそ3.5億ドル計上するとしていますが、2021年の年間の売上機会の損失は最大6.5億ドルと見込んでいます。
百貨店大手のノードストロームも先月、在庫不足と人件費増加を報告し、株価は急落しました。
11月の雇用統計で1年で一番の書き入れ時に小売りセクターの雇用者数が減少しましたが、こうしたことが影響していそうです。
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