株価水準をどう見極める?
2022年1月26日(水)Newsモーニングサテライト
米国みずほ証券 川尻賢弥さん
株価水準をどう見極める?
株価は一般的にEPS、1株利益とPER、株価収益率に分解できます。
株価の下落要因を確認するために12カ月先予想EPSを用いてS&P500を分解すると、EPSは緩やかな上昇トレンドにある一方、PERは年初から大きく低下しています。
足元の株式相場の下げはPER主導によるもので、金融引き締め観測が強まる中、業績への過度な期待が剥落したためだとわかります。
FOMC通過後は本格化する決算発表に焦点が移ります。
今週後半以降、ハイテク大手の決算が集中するため、特に注視する必要がありそうです。
内容によっては相場の変換ポイントになる可能性もあります。
収益の多くをインターネット広告から得ている企業に注目しています。
まずアマゾンですが、代理店のデータによると人件費などのコスト増が続く中、広告出稿者の1日当たりの支出額の伸びが鈍化しています。
しかし、こうした動きが短期的なもので、今年後半にかけて向かい風は和らぐと考えています。
一方、グーグルは広告支出の悪影響は限定的となった可能性があります。
ツイッターは経営陣の刷新を発表しており、長期目線では広告ツールの強化などが期待されるものの、短期的には株価を支える材料にかける可能性があります。
決算が失望されたネットフリックスが急落していることを踏まえると、投資家は1-3月期の見通しに敏感になっています。
今回の決算期は発表後に反応が大きくなりやすい可能性があり、注意が必要と見ています。
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