パッシブ運用増 影響は?
2022年2月3日(木)Newsモーニングサテライト
ホリコ・キャピタル・マネジマント 堀古英司さん
アメリカ 株価軟調の背景
年初から金融引き締め機運が高まったのがきっかけにはなったと思います。
しかし、その後、長期金利の上昇が止まっても、株価が下落していたことから、別の力が働いたとみるべきです。
その力とはパッシブバブルの反動だと考えています。
パッシブ運用というのは指数との連動を目指すのに対して、アクティブ運用は銘柄を厳選します。
モーニングスターズ社によると、2019年にパッシブの資金がアクティブに追いつき、現在では上回っていると思います。
パッシブの資金が増えすぎていることによって、市場に様々な問題が生じています。
パッシブ運用増 影響は?
第一にパッシブの資金は個別企業を分析して買っているわけではなく、値動きが大きな投資動機となっています。
要するに上がれば買う、下げれば売るになりやすくなります。
価値を分析していないので、下がり始めたら怖くなってとことん売ります。
下げたところで通常はアクティブの資金が割安とみて買いを入れるものですけれども、相対的にアクティブの資金が今、少なくなっているので、下落が止まりにくくなっています。
また、パッシブが売っているとわかっているので、アクティブのほうは買いを引っ込め結果、下落が大きくなるという特徴があります。
第二にパッシブには必ず派生商品やレバレッジの効いた商品が存在します。
株式市場というのは理由がなくても、10%、20%程度の調整があるものですけれども、レバレッジが効いていると、その何倍もの大きな損失につながり、それが売りを加速するという性質になります。
市場では何でも行き過ぎというものは修正されるものです。
今後も折に触れてパッシブファンドの反動による調整局面が来ると思います。
パッシブバブルが存在している以上、市場参加者は今後も念頭に置いておかなければならないと思います。
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