アメリカ 金融政策の行方は
2022年2月15日(火)Newsモーニングサテライト
野村グループ 山腰健太郎さん
アメリカ 金融政策の行方は
通常の景気の回復過程における需要の増加に起因するインフレであれば、年複数回の利上げをして、加速するインフレを鎮静化できますが、今回のインフレは主にサプライチェーンの混乱等の供給側の問題からインフレが生じています。
FRBはバランスシートの縮小について満期を迎えた国債の再投資を停止することで実行するとの見通しを示しています。
売りオペによるバランスシートの縮小は前回の引き締めでは採用されなかった手法ですが、市場の懸念事項となっています。
前回、2015年12月の利上げ時はCPIが前年比0.7%であった一方、先週発表1月CPIは7.5%と1982年以来のインフレ水準となっています。
さらに市場はFRBの利上げについては概ね経験していますが、大規模なバランスシートの縮小については慣れていないとされています。
前回の利上げ時からバランスシート縮小までの準備期間は1年10カ月ありましたが、今回は過去最大規模のバランスシート縮小が必要とされている中で、FRBは早ければ春先にもバランスシートの縮小を実行する可能性があります。
インフレが加速する前に対応できた出口戦略とは違い、インフレが既に十分に加速している中での今回のFRBの出口戦略は市場にとっても今後の教訓となりそうです。
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